シロイヌナズナにおける時計関連遺伝子<I>TOC1</I>,<I>CCA1</I>,<I>LHY</I>の三重欠損変異株

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タイトル別名
  • Insights into Genetic Linkages of the Circadian Clock-Associated Genes, <I>CCA1</I>, <I>LHY</I>, and <I>TOC1</I> in <i>Arabidopsis thaliana</i>

抄録

植物は一日の周期や季節変動を予期し、各種の高次機能を統御するための時計機構を備えている。現在、シロイヌナズナにおいてはCCA1とそのホモログであるLHY、及びPRRファミリー因子の一つであるTOC1の3遺伝子産物が、概日時計機構の中心的因子であると考えられている。これら3遺伝子が形成する正‐負の転写フィードバックループにより、基本的な概日リズムが生み出されると考えられている。こうしたシロイヌナズナの時計基本機構は、光形態形成、光周性花成といった高次機能統御に重要であり、また広く高等植物に普遍的である。このような背景において、最も重要な遺伝的解析の一つと考えられるcca1/lhy/toc1三重欠損変異体の解析はまだ報告されていない。<br> 今回、我々はcca1/lhy/toc1三重欠損株を含む多重欠損変異株セットを作成した。これらに関して、概日リズム遺伝子発現、光周性花成、胚軸伸長といった時計関連表現型の広範な比較解析を行った。そこで得られた結果と、これまでに蓄積されている知見から、時計機構、CO-FTを介した花成制御、光シグナルに応答した胚軸伸長制御の各経路を統一的に理解するための遺伝学モデルを提唱する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680606685568
  • NII論文ID
    130006990459
  • DOI
    10.14841/jspp.2008.0.0497.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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