ダイズにおけるリン酸トランスポーター遺伝子の同定と発現解析

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タイトル別名
  • Characterization and expression analysis of soybean genes for phosphate transporters

抄録

アーバスキュラー菌根(AM)菌は外生菌糸により土壌中に低濃度で存在しているリン酸をはじめとする無機養分を吸収して植物に与え、その見返りに植物はAM菌に光合成産物を与える。また、AM菌との共生は植物の病原菌耐性やストレス耐性を強化するともいわれる。ダイズは世界で最も主要なマメ科作物であり、総生産量は年間1.8億トンに達する。ダイズにおける菌根共生分子メカニズムに関する研究は、化学肥料や農薬使用を控えた農業を確立する基礎としても重要である。<br>近年、AM菌共生時に根の皮相細胞特異的に発現するリン酸トランスポーターをコードする植物遺伝子がイネ、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、ジャガイモ、トマト、タルウマゴヤシおよびミヤコグサから単離されたが、ダイズのAM菌根特異的リン酸トランスポーターに関しては報告がない。そこで我々は、ダイズのAM菌根からcDNAライブラリーを作成し、植物細胞膜に発現するリン酸トランスポーターに保存されているアミノ酸配列から設計した混合プライマーを用いたPCRを行って、ダイズリン酸トランスポーターをコードするcDNA断片を得た。そのcDNA断片のほかミヤコグサやタルウマゴヤシのリン酸トランスポーターcDNAをプローブとしてゆるい条件でcDNAライブラリーのスクリーニングを行い、多くの分子種を得た。それらを解析し、各分子種の系統的な関係、発現パターンなどを報告する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680607605376
  • NII論文ID
    130006991832
  • DOI
    10.14841/jspp.2007.0.941.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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