クロレラの窒素化合物利用に対する糖・アンモニア・青色光の制御

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タイトル別名
  • The Role Of Glucose, Ammonia And Blue Light On The Uptake Of Nitrogenous Compounds In Chlorella

抄録

クロレラのヘキソース輸送系はヘキソースで誘導されるが、ヘキソキナーゼの基質とはならない6-deoxy -D-glucose添加によっても誘導される。今回、ヘキソース輸送系だけでなく、アミノ酸・硝酸輸送系に対して、グルコース以外に6-deoxy-D-glucoseが誘導効果を示すか検討した。その結果、アミノ酸(グリシン)輸送系は6-deoxy-D-glucose添加により顕著に誘導されたが、硝酸輸送系には影響がなかった。従って、ヘキソース・アミノ酸輸送系の誘導は、エネルギーを必要としないシグナルによる誘導の存在が考えられる。またgrowing phaseの細胞の硝酸輸送系はグルコースにより顕著な抑制が認められ、青色光照射によっても同様な抑制が認められた。この細胞は高い硝酸還元酵素活性を示し、青色光によるその活性化により細胞内にアンモニアを蓄積する。そこで細胞内のアンモニア蓄積を検討した結果、グルコース処理細胞で顕著なアンモニア蓄積が確認された。さらに外部からのアンモニア添加は硝酸輸送系を顕著に抑制した。これらの結果は硝酸の利用が、細胞内のアンモニア量によって制御されることを示す。アミノ酸・硝酸輸送系に対する、糖・6-deoxy-D-glucose・青色光の作用・アンモニアの役割を議論する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680608709504
  • NII論文ID
    130006993465
  • DOI
    10.14841/jspp.2008.0.0836.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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