アサガオ花成強度の二山型分布とKODAの花成誘導促進効果

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タイトル別名
  • Bimodal distribution of flower-inducing intensity of <I>Pharbitis nil</I> and the effects of KODA on the flower-induction

抄録

KODA(9-hydroxy-10-oxo-12(Z),15(Z)-octadecadienoic acid)は、アオウキクサの花成誘導過程で草体から顕著に放出される成分として見出され [Plant Cell Physiol 41: 110-113 (2000)] 、カテコールアミン類と縮合反応することにより、強い花成誘導物質(FN1)を生成した[ibid 42: 1201-1209 (2001)]。また、アサガオ子葉中の内生KODAの変動は花成の程度とよく相関していた[ibid 44: 35-43 (2003)]。<br> 本研究では暗処理によるアサガオ花成誘導におけるKODAの効果を調査した。暗処理の程度を変えて形成された花芽数を全て度数分布で表すと、花芽数3を谷間にした二山型分布が観察された。花芽形成数の平均値が3までのときは、最初の山型分布しか観察されないが、KODAを散布すると次の山型分布も観察されるようになり、花成誘導の促進効果が見られた。平均値が3以上では効果がなかった。KODAの構造特異性を調べたところ、αケトールの位置が12,13位にある構造異性体や立体異性体であるS型KODAには活性がないことを含め、構造特異性が大変高いことはアオウキクサの場合と同様であった。また、FN1は、KODAよりも1/10,000低い濃度(10-5M)で同様な効果を示した。以上の結果は、KODAが花芽形成過程で重要な役割を担っていることを支持している。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680609418368
  • NII論文ID
    130006994533
  • DOI
    10.14841/jspp.2008.0.0409.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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