センス鎖遺伝子と共発現するストレス応答性アンチセンスRNAの生成機構の解析
書誌事項
- タイトル別名
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- Analysis of biogenesis mechanisms of stress-inducible antisense RNA showing co-expression with that of the sense mRNA under abiotic stress conditions
説明
植物は移動の自由がないため、乾燥、低温、塩などのストレスに対する独自の制御機構を備えている。近年、タンパク質をコードしないRNAが大量に存在することが明らかになりつつある。これらのRNAもストレスに応答して何らかの機能を持つと考えられる。私たちは、ストレス下で働く新規RNAの探索・機能解析を目指して、タイリングアレイを用いてシロイヌナズナの全ゲノムトランスクリプトーム解析を行った。乾燥、低温、塩ストレスとABA処理下のシロイヌナズナから7,719個の新規転写単位を同定した。これらの新規RNAの大半は既知のタンパク質をコードしないものであり、約9割の新規転写単位はタンパク質をコードする遺伝子のアンチセンスRNAであった。興味深い事に、これらの遺伝子とアンチセンスRNAは、ストレスに対して正の相関性を持って発現応答をしていた。私たちはアンチセンスRNAの生成機構を解明するため、ストレス応答性遺伝子領域の幾つかについてノーザンおよびreal time RT-PCR解析を行った。その結果、センス鎖mRNAに依存にアンチセンスRNAを生成する機構が存在する事が示唆された。現在、RNAの生成や分解に関わる遺伝子の変異体を利用して、これらのストレス応答性アンチセンスRNAの生成機構と機能に関する解析を進めている。
収録刊行物
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- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0536-0536, 2011
日本植物生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680610023936
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- NII論文ID
- 130006995332
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可