ホスホノ酢酸ジアニオンを用いる立体選択的HWE反応

書誌事項

タイトル別名
  • Stereoselective Horner-Wadsworth-Emmons Reaction of Dianions of Phosphonoacetic Acids

説明

ホスホナートとカルボニル化合物からオレフィン(α,β-不飽和エステル)を合成する反応はHorner–Wadsworth–Emmons(HWE)反応として知られており、有機合成化学において汎用される重要な炭素-炭素二重結合形成反応の一つである。我々は、市販されているHWE試薬のエステル部分をカルボン酸へと変換することにより、立体選択性(あるいは)の変換が可能であることを見いだした。すなわち、選択的HWE試薬であるビス(2,2,2-トリフルオロエチル)ホスホノ酢酸メチル(1)に対応するカルボン酸2のジアニオンとアルデヒドのHWE反応は選択的に進行し、選択的HWE試薬である2-フルオロ-2-ジエチルホスホノ酢酸エチル(3)に対応するカルボン酸4のジアニオンとアルデヒドのHWE反応は体のα-フルオロ-α,β-不飽和カルボン酸[(s-Z)-アミドイソステア]を主生成物として与えた。さらに、アリールアルキルケトンを基質とした場合、ビス(2,2,2-トリフルオロエチル)ホスホノ酢酸(2)のジアニオンを用いるHWE反応は良好な選択性を示すことが明らかとなった。本発表においてはホスホノ酢酸ジアニオンを用いる一連の立体選択的HWE反応に加え、キラルなリン原子を有する新規HWE試薬の合成についても言及する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680610048000
  • NII論文ID
    130006995369
  • DOI
    10.14895/hannou.29.0.154.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ