タペータム形成に重要なイネの細胞壁タンパク質・グリシンリッチプロテインの解析
書誌事項
- タイトル別名
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- Phenotypic Analysis of the Rice Mutant for Cell Wall Glycine Rich Protein in Tapetum Formation
抄録
植物細胞の特徴である細胞壁は、植物の物理的構造の維持だけでなく、成長・発達や生殖といった個体発生においても重要な働きを持つことが明らかになってきている。細胞壁はセルロースなどの多糖類を中心に複雑で多様な構造をもつことが知られているが、その他に細胞壁タンパク質と呼ばれる構造タンパク質であるグリシンリッチプロテイン(GRP)も細胞壁成分である。GRPは双子葉植物、単子葉植物を問わず多様な植物種に存在していることから、高等植物の成長発達に必須なのではないかと考えられているが、その生理学的機能については未だ不明な点が多い。またイネにおいてはGRP遺伝子の存在は確認されているものの、機能はおろか植物体の中での詳細な分布、発現パターンなどの基本的情報を含む報告がほとんどなされていない。そこで本研究ではイネのGRPで最も発現量の高いOsGRP2に着目し、その発現パターンや変異体の表現型解析を行った。OsGRP2のT-DNA挿入変異体における生育調査の結果、栄養成長過程ではWtと比べて、ほとんど差が見られなかった。しかし、生殖成長期では変異体において、ほとんどの花粉が正常に形成されておらず、稔実率が低かった。又、花粉母細胞期の葯からタペータムの形成に異常が観察された。これらのことからOsGRP2はタペータム形成に重要であり、その結果として花粉発達に影響を与えると考えられる。
収録刊行物
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- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0521-0521, 2011
日本植物生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680610129920
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- NII論文ID
- 130006995491
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可