緑藻におけるトリアシルグリセロールの蓄積
書誌事項
- タイトル別名
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- Accumulation of triacylglycerol in green algae
抄録
我々は、緑藻クラミドモナスが硫黄(S)欠乏条件下、唯一の硫黄含有膜脂質であるスルフォキノボシルジアシルグリセロールを分解し、タンパク質合成のための主要な硫黄源とすることを示した[1]。今回、この研究の過程で、緑藻がS欠乏条件下、トリアシルグリセロール(TG)を蓄積することを認めたので、報告する。クラミドモナスでS欠乏条件へ移行後、120時間まで中性脂質の挙動を追った。通常の生育条件下では、中性脂質として主にTGと遊離脂肪酸が認められたが、24時間から96時間にかけてTGの顕著な増加が認められた。同様に、S欠乏条件下、TGの特異的な蓄積がクロレラでも観察された。一方、クラミドモナスをリン欠乏条件に曝しても、TGや遊離脂肪酸の含量に関して、特に大きな変動は認められなかった。以上の結果は、TGの蓄積が栄養塩欠乏ストレスで一般的ではなく、少なくとも、S欠乏特異的な応答であることを示している。これまでにクラミドモナスを含め緑藻では、窒素欠乏条件下、TGが蓄積すると報告されている。TGの蓄積はタンパク質合成の低下と関連するのかもしれない。<br>[1] K. Sugimoto, M. Tsuzuki and N. Sato: New Phytol. 185, 676 (2010).
収録刊行物
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- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0800-0800, 2011
日本植物生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680612609408
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- NII論文ID
- 130006998466
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可