Developement of an automatic two-dimensional electrophoresis and blotting system

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  • 全自動二次元電気泳動-ブロッティングシステムの開発

Description

【背景】<br> 2D-ウェスタンブロッティング法は特定のタンパク質を検出する手法で、等電点電気泳動とSDS-PAGEにより分離されたタンパク質を転写膜に移動・固定化してブロット(分離されたタンパク質を膜に転写した転写膜)を作製し、免疫反応によりタンパク質を検出する。このタンパク質検出手法はプロテオミクス研究分野で広く利用されている。現在の2D-ウェスタンブロッティング法は等電点電気泳動、SDS-PAGE、ブロッティング、免疫反応が全て独立した装置であり各工程を終了後に次の工程へゲルを移動させる作業を行う。しかしこのゲルの剥離操作、ブロッティング装置へのセッティング操作が煩雑で時間がかかると伴にゲルは変形し易く再現性にも問題があった。そこで我々はゲルの剥離操作無しで一連の操作を自動ででき、分解能と再現性が良好なブロットを簡便に短時間で得ることを目標として装置の開発を行った。<br>【実験/装置開発】<br> 我々はゲルを直接取り扱うことなく等電点電気泳動、SDS-PAGEとブロッティングの全ての工程が全自動化できるシステムを開発した(別図参照)。このシステムの特徴はSDS-PAGEとブロッティングの連続工程にある。この連続工程はタンパク質サンプルがPAGEゲル中で分離されながらゲル末端から排出されると同時に転写膜に固定化される排出転写方式を採用することで実現した。<br> 我々は実験条件の検討を重ね、各種の工夫をシステムに搭載することにより排出転写技術を確立した。このシステムを用いたブロット作製は等電点電気泳動工程と排出転写(SDS-PAGEとブロッティング操作を同時に行う)工程により行われる。具体的にはサンプルをIPGゲルに導入後、等電点電気泳動工程(45分間で200 V から6,000 V まで段階的電圧印加)を行い、次にIPGゲルを自動搬送アームによりPAGEゲル端に接続後、排出転写工程(2時間程度で25 mA から40 mA の段階的電流印加と転写膜の引き上げ動作)において良好なブロットを作製した。<br>【まとめ】<br> 本開発によるシステムを利用することにより、ゲルを直接取り扱うことなく、ブロット作製の一連の操作を自動でできた。本システムにより分解能および再現性が高いブロットが作製された。ブロット作製工程の簡便さ、短時間化を達成した。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680616046080
  • NII Article ID
    130006999261
  • DOI
    10.14889/jhupo.2009.0.28.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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