炭素線局所一回照射によるマウス固形腫瘍誘発

DOI
  • 小池 幸子
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ
  • 安藤 興一
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ
  • 鵜澤 玲子
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ
  • 古澤 佳也
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ
  • 平山 亮一
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ
  • 松本 孔貴
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ
  • 渡邉 雅彦
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ
  • 高井 伸彦
    長崎国際大学 薬学部 薬品分析化学
  • 扶川 武志
    城西国際大学 薬学部 臨床医学
  • 岡安 隆一
    放射線医学総合研究所 粒子線生物研究グループ

書誌事項

タイトル別名
  • Induction of solid tumors in mice after local single irradiation with carbon ions

説明

我々は今までにマウス下肢腫瘍誘発に関する炭素線分割照射RBEが2.9であると報告している(J.Radiat.Res., 46,185-190,2005)。また、全身一回照射の他報告と異なり、線量効果が線形となり、釣り鐘形状を示さなかった。本論文では、同じエンドポイントを用いて炭素線一回照射による線量効果とRBEについて報告する。C3H雌マウス1650匹を用いた。290MeV/u炭素線拡大ブラッグピークおよびセシウムγ線の40Gy照射までは腫瘍誘発が増大したが、それ以上の線量になるとピークからの下降が見られた。20%腫瘍誘発率をもたらす線量を比較することにより得た炭素線RBEは、LET 15,45そして75keV/μmにて,それぞれ1.0、1.2そして1.9であった。興味あることに、誘発最高頻度は線質により異なり、15keV/μm炭素線における最高頻度の方がγ線における最高頻度よりも低かったことである。これは、低LET炭素線がγ線よりも危険度が低い可能性のあることを示唆している。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680616417408
  • NII論文ID
    130006999551
  • DOI
    10.11513/jrrsabst.2006.0.289.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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