ICH-S9ガイドラインの解釈と応用(2):ガイドラインに対するQ&A
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- 甲斐 修一
- スギ生物科学研究所(株)
書誌事項
- タイトル別名
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- Interpretation and application of ICH-S9 guideline (2): Questions and answers
説明
2009年10月にICHでStep 4に到達した「抗悪性腫瘍薬の非臨床評価に関するガイドライン」(S9ガイドライン)は,抗悪性腫瘍薬の開 発における非臨床試験を適切にデザインするための国際調和された情報を提供することにより,抗悪性腫瘍薬の開発を促進・加速させ るとともに,患者を不必要な副作用から守り,動物福祉に関する3Rsの原則に準拠し,動物及びその他の資源の不必要な使用を避ける ことを目的として制定された。悪性腫瘍の治療法は,悪性腫瘍の種類とその大きさや浸潤度,再発性や転移の有無などの悪性度によっ て,外科的手術から抗悪性腫瘍薬による一次治療,二次治療,更には三次治療や再発予防のための術後化学療法まで幅広く,開発され る抗悪性腫瘍薬も,低分子医薬品,バイオテクノロジー応用医薬品,放射性医薬品,核酸医薬品及びワクチンなど広範囲にわたっている。 S9ガイドラインは,重篤かつ致死性の固形癌及び血液腫瘍を有する患者(進行がん患者)の治療を目的として開発される低分子医薬品 及びバイオテクノロジー応用医薬品に適用されることから,臨床試験開始と継続及び製造販売承認申請に必要とされる非臨床試験は, M3(R2)ガイドラインで必要とされる非臨床試験とは異なり,限定されたものとなる。また,非臨床試験の実施時期についても,M3(R2) ガイドラインとは異なっている。<BR> 本発表では,S9ガイドラインの解釈及びその運用について,2009年1月~3月に実施されたStep 2文書に対する意見募集で,厚生労 働省に提出されたパブリックコメントに対する回答を含めて,Q&A形式で解説する。S9ガイドラインが,本邦における抗悪性腫瘍薬 の開発促進に貢献し,ドラッグラグ解消に寄与することを期待する。
収録刊行物
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- 日本トキシコロジー学会学術年会
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日本トキシコロジー学会学術年会 37 (0), 68-68, 2010
日本毒性学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680635019904
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- NII論文ID
- 130007003405
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可