Habituation periods and restraint effects by protecting jacket in pregnant rabbits

Bibliographic Information

Other Title
  • 妊娠ウサギにおけるジャケット装着ストレスに及ぼす馴化期間の影響

Description

[目的]ウサギを用いた毒性試験では、被験物質の投与ルートとして経皮経路を採用する場合、ジャケットの装着による塗布部位の保護及び被験物質の経口摂取を防ぐ手段が行われている。この場合、保護ジャケットによる拘束がストレスとなって、供試動物の一般状態(体重、摂餌量、糞の性状・量、行動など)に影響を及ぼし、試験結果の評価を困難にすることを経験している。そこで今回、ジャケット装着の影響を可能な限り回避するために、装着に対する馴化開始の時期を検討したので報告する. [方法] Kbl:NZW妊娠ウサギ(24週齢)の16匹をジャケットの装着時期を妊娠0日と6日群にする2群に分けて、それぞれ妊娠19日までジャケット装着を続け、妊娠期間中の一般状態の観察、妊娠0, 6, 19及び28日の臨床検査(4匹/群)並びに妊娠28日の子宮内観察による胎児への影響を調べた. [結果・考察] 保護ジャケット装着による拘束の影響は装着時期の如何を問わず、体重及び摂餌量に認められた.ジャケット装着後、4ないし8日間にわたり体重は減少の傾向を示すが、13日前後を過ぎると増加に転じ、その後は観察期間を通じ、順調に推移した.摂餌量もほぼ同様な増減の推移を示した.その結果、妊娠0日と6日装着両群について比較すると、妊娠0∼6日間には0日群の体重増加量及び累積摂餌量が共に低値を示し、その差は有意となった.妊娠6∼19日間には、0日群で体重増加量及び摂餌量の累積量は6日群に比べ、増加傾向を示した.また、体重増加量及び摂餌量の累積量では妊娠0∼6日、6∼19日及び19∼28日の期間の比較において、0日群で差はみられなかったが、6日群の6∼19日間は妊娠0∼6日間に比べ有意に減少した.臨床検査及び子宮内観察結果ではジャケット装着による影響は明らかでなかった。 [結論]ウサギを用いた生殖発生毒性試験では妊娠6日から18日の間に投薬されるので、この時期に被験物質の影響と識別し難い所見の発現は極力避けることが必要であるが、今回の検討では妊娠0日からのジャケット装着が適切であると判断された.

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680635075712
  • NII Article ID
    130007003468
  • DOI
    10.14869/toxp.32.0.106.0
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

Report a problem

Back to top