動物血液分析装置XT-2000iVを用いた骨髄有核細胞の計数及び分類 -第2報-

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タイトル別名
  • Evaluation of measurement and differentiation of nucleated cell in bone marrow using XT-2000iV

抄録

【目的】我々は,第32回本学会において,動物用血液分析装置XT-2000iVを用いた骨髄有核細胞数の計測が可能であることを報告した。 今回,我々はBN,MES, BN.MES-Cybames等の骨髄顆粒球系細胞の増殖を示すラット系より採取した骨髄を用いて骨髄細胞粗分類の 可能性について検討したので報告する。<BR> 【方法】測定試料は,大腿骨より骨髄を採取し,生理食塩水で細胞浮遊液とした後,孔経0.1mmのナイロンメッシュを用いて濾過し, XT-2000iVで測定しマニュアル解析機能を用いて細胞分類値を求めた。対照法して,サイトスピン法で塗抹標本を作製し,目視にて 500細胞をカウントした。<BR> 【まとめ】XT-2000iVの測定結果は,側方散乱光強度と蛍光強度の二次元スキャッタグラムとして表示され,側方散乱光強度は細胞内 部構造の複雑さ(核形態,顆粒の有無,顆粒の大きさなど)を反映する,蛍光強度は主にRNA量を反映しており,幼若なステージの細胞 ほど強い蛍光を発する。各細胞は,二次元スキャッタグラム上,非ミエロイド系細胞群(リンパ球,赤芽球),ミエロイド系細胞群(好 中球系細胞),好酸球系細胞群の3群に明瞭に分画された。各群の比率と目視法の比率の間には,良好な相関(相関係数r>0.85)が認め られ,骨髄系細胞の造血動態を簡便に把握可能と考えられた。本法を骨髄毒性の評価として用いるには,更に赤芽球系細胞とリンパ球 の分離が必要であるが,この点については現在,フェニルヒドラジン投与ラットの骨髄造血動態を検索中であり,この成績も合わせて 報告する予定である。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680635687552
  • NII論文ID
    130007003891
  • DOI
    10.14869/toxp.37.0.264.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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