Pathogenicity of <I>Marasmius aucubae</I>; the litter decomposing basidiomycete for <I>Aucuba japonica</I>
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- Otsubo Kanade
- Kanagawa Prefectural Museum of Natural History
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- Akahori Chisato
- Supporting Member of Kanagawa Prefectural Museum of Natural History
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- Harada Yukio
- Hirosaki Univ.
Bibliographic Information
- Other Title
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- 落葉分解性担子菌アオキオチバタケによるアオキへの病原性
Abstract
アオキオチバタケMarasmius aucubae Nedaは,アオキの落葉を特異的に分解する落葉分解性担子菌として知られる.本菌の子実体は春から秋にアオキの落葉・落枝や樹上の枯死枝に発生し,とくに6月前後の梅雨時期には多数の子実体が発生する.筆者らは,神奈川県小田原市入生田の山林で,本菌の子実体がアオキの生葉上にも発生していることを確認した.生葉の場合,子実体の発生部分には黒褐色円形の病斑が形成されており,同様の病斑は子実体の発生していない葉にも確認された.宿主のアオキには衰弱した様子は見られなかった.本菌のアオキへの病原性を確認するため,無傷および有傷接種試験を行った.<BR> 野外の健全なアオキから切り枝を採取し,供試枝とした.アオキオチバタケの培養菌株(担子胞子由来)の菌糸体小片を供試枝の無傷の葉および傷をつけた葉の上に載せ,テープで覆い,室内窓際の散光下で2週間培養した(室温20~25℃).その結果,有傷接種では8日後に接種部から黒褐色の病斑が形成され次第に広がり,16日後に葉が落下した.落下した葉を湿室培養したところ,葉からアオキオチバタケの子実体が発生した.無傷接種では病斑は形成されなかった.なお,担子胞子の接種試験は実施途中である.これらのことから,アオキオチバタケはアオキへの病原性を持つことが明らかになった.今後,本菌の宿主範囲や感染様式,落葉の分解過程への関わりについて検討が必要である.
Journal
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- Abstracts of Papers Presented at the Meeting of the Mycological Society of Japan
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Abstracts of Papers Presented at the Meeting of the Mycological Society of Japan 55 (0), 100-100, 2011
The Mycological Society of Japan
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680637915264
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- NII Article ID
- 130007004824
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed