理療を学ぶ視覚障害者の学習状況とサクセスモデル(成功事例)について

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抄録

【目的】国立身体障害者リハビリテーションセンター理療教育部及び、国立函館、塩原、神戸、福岡視力障害センターの理療教育課程で学習する入所者を対象に、学習に用いる器具、技術等について調査し、その技術を組み合わせて学習を進めている成功事例(サクセスモデル)の分析を行う。<br> 【対象と方法】国立視力障害センター理療教育課程入所者を対象に質問紙により調査<br> 【結果】<br> A.学習に用いる器具や技術について<br> (1)点字使用者も墨字使用者も各種の視覚障害支援技術を複数組み合わせた学習スタイルを構築していた。<br> (2)点字使用者は約14%、そのうち録音問題の併用無しで試験を受けることができるのは約8%、全体比率では約1.2%存在した。<br> (3)教科書、教材等を読む時にDAISYを使用するものは約61%、カセットテープを使用する者は約44%存在した。<br> (4)教科書、教材等を読む時にPCを使用して学習を行っている者が約40%存在した。<br> B.サクセスモデルの1例(墨字も、点字も実用的に使用できない状態にある者)<br> (1)授業をプレクストークポータブルレコーダ(PTR1)で録音する。<br> (2)ノートはPCで整理する。(PTR1で録音した授業を聞きながらPCに入力する。 必要に応じてビクターリーダーにセットしてあるDAISY教科書を参照する。)<br> (3)PCで整理したノートをスクリーンリーダーで読ませ、カセットテープレコーダーに録音する。これを携帯して何度も繰り返して聞く。<br> なお、本調査は厚生労働科学研究(感覚器)の一環として実施している。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680643497472
  • NII論文ID
    130007005897
  • DOI
    10.14908/jslrr5.7.0.89.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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