LVケアにおける福祉施設の役割

DOI
  • 渡辺 文治
    神奈川県総合リハビリテーションセンター 七沢ライトホーム
  • 末田 靖則
    神奈川県総合リハビリテーションセンター 七沢ライトホーム
  • 中村 泰三
    神奈川県総合リハビリテーションセンター 七沢ライトホーム
  • 仲泊 聡
    神奈川県総合リハビリテーションセンター 眼科
  • 渡邊 公恵
    神奈川県総合リハビリテーションセンター 眼科
  • 齋藤 奈緒子
    神奈川県総合リハビリテーションセンター 眼科

書誌事項

タイトル別名
  • 医療・教育との長期の連携が必要となった2症例

抄録

【はじめに】<BR> 入学以前の乳幼児や小中学校に在籍するケースでは、福祉施設を利用できなかったり、盲学校や弱視教室に通学していないために、福祉・医療・教育面での適切な支援を受けられない場合がある。また、他の障害があったり、原因疾患が進行性で単純な視覚障害の状態にない場合もあり、複数の施設の連携が必要となることも多い。本稿では、比較的長期にわたり医療・福祉・教育の関わりが必要だった2症例を報告する。【プロフィール】<BR> 症例1は、相談開始時10歳の網膜芽細胞腫の男性。視力は右0左0.1前後であった。主訴は学習上のLV機器の選定等で、大学病院からの紹介である。<BR>  症例2は、相談開始時8歳の男性で、頭部外傷により、視力は右0左0であった。高次脳機能障害、片マヒ等合併。主訴は、学習に関する相談等で病院リハ部からの紹介である。<BR>【相談・訓練経過】<BR> 症例1の場合は、高校卒業まで不定期に継続相談・訓練を継続した。左眼再発に伴う入院、視力低下を繰り返す。最終的には盲学校進学。視力が有効である間は、教材・LV機器の相談が中心。その後進学に関する情報提供や点字の学習等の援助をした。<BR>  症例2の場合は小2から小6までほぼ定期的に継続。何度かの入院時、集中的に訓練。利き手側のマヒのため、手指の機能向上を目標に訓練。運動的な内容も実施。学校を含む関係諸機関のミーティングを開催。検査結果や訓練状況・教材の情報等を学校側に連絡した。<BR>【結論】<BR> 視覚障害の原因疾患が進行性であったり、他の障害を併せ持つなど単純な視覚障害の状態にない場合もあり長期間関わりを持つ必要のあるケースが存在する。<BR> 医療・教育・福祉間で長期にわたり連携を取る必要がある場合、中心となる役割を果たす機関が必要となり、これを担う機関はどこなのかのかが問題となる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680643765888
  • NII論文ID
    130007006100
  • DOI
    10.14908/jslrr5.6.0.32.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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