視覚障害者による携帯電話・パソコン・インターネットの利用状況に関する調査

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抄録

<br> 【調査の目的】<BR> 情報通信技術(ICT)の活用は、墨字へのアクセスに困難を抱える視覚障害者にとって不可欠である。携帯電話、パソコン、インターネットが普及し、視覚障害者がICTを利用する環境が整ってきた。電子的な情報入手やコミュニケーションがより身近なものになりつつあるが、一方で,これらの使いやすさや利用環境の問題点が依然として見られる。このような状況を踏まえて、本調査では視覚障害者の携帯電話、パソコン、インターネットの利用状況の調査を行った。現在の利用状況を整理して、これから利用しようとする人の参考となる情報を提供すること、また、現在の利用上の問題点をアクセス・ツール開発者(メーカー・研究者等)に提供し,利用環境の改善を促すことを目的としている。<BR> 【調査の対象者】<BR> 視覚障害関連のメーリングリストに登録している視覚障害者、視覚障害関連の施設を利用する視覚障害者、視覚障害のある大学生等を対象とした。<BR> 【調査方法】<BR> メーリングリストを利用した調査と、調査用紙の配布による調査を行った。メーリングリストによる調査ではメールにより回答者を募集し,調査票の送付及び回答の回収にも電子メールを利用した。調査用紙の配布による調査では、点字及び墨字(拡大印刷)のアンケート用紙を施設に設置、配布した。調査用紙は回答者が郵便で送付、または調査者が直接回収した。<BR> 【調査事項】<BR> 質問項目として、回答者に関する情報、携帯電話、パソコン、インターネットについての4種類を設けた。携帯電話、パソコン、インターネットに関する質問では、利用しているハードウェア・ソフトウェア・通信環境について、使用している製品やサービスの名称・頻度・用途・問題点などを尋ねた。<BR> 【調査結果】<BR> メール・点字・墨字による回答が合計340人から得られた(2007年6月20日時点)。視覚障害者が利用するハードウェアやソフトウェアに関する問題点,携帯電話・インターネットの利用目的と問題点が明らかとなった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680644552192
  • NII論文ID
    130007006577
  • DOI
    10.14908/jslrr5.8.0.73.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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