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自動車運転免許の取得、更新に眼底検査、視野検査はいらないか?
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- 加茂 純子
- 甲府共立病院
Bibliographic Information
- Other Title
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- 免許取得更新時に眼底、視野検査の必要性
Description
背景:道路交通法で普通自動車免許を取得する際の視力(矯正視力)は「1.両眼で0.7 以上、かつ一眼でそれぞれ0.3以上であること。2.一眼の視力が0.3 に満たないもの、または一眼が見えないものについては、他眼の視野が左右150 度以上で、視力が0.7以上であること」と規定されている。すでに佐渡らが、1996年の日本眼科に「運転免許取得時の視機能検査に対する疑問および問題点、」を掲載しさまざまな問題点を指摘している。海外には視野と交通事故の頻度について多くの文献がある。英国ではGoldmann (以下G)III/4 またはEsterman test(以下E-test)で両眼合わせた水平の視野が120度以上が基準となっている。夜歩くのが怖いにもかかわらず、運転免許を持っている人に1年で2名に遭遇した。<br><br>症例1.22歳女性、中学生時から、夜盲があったが、眼科は初診。普通運転免許を取得している。視力は矯正で両眼1.5.G V/4が上半分のみ、両眼の水平あわせて20度。眼底は典型的な網膜色素変性症であった。怖いので運転はしていない。2.44歳男性、仕事中、台車に左の上眼瞼をぶつけたということで、外科から紹介され、来科。矯正視力両眼1.2、眼底は典型的な網膜色素変性症。両眼のG V/4の水平部あわせて120度ぎりぎりであった。長距離運転手で夜間の運転が非常に怖く、昼の運転に限定してほしいとの診断書を希望された。<br><br>結論:今回であった症例は、氷山の一角であり、他に緑内障、糖尿病網膜症による二次性の視神経障害なども潜在的に多くある。免許取得時と更新時にG V/4またはE-testおよび、中心、周辺の眼底写真などを義務づければ、疾患の検出につながると思われる。そして眼科医受診を勧めれば、自覚症状のない緑内障、糖尿網膜症も早期に検出でき、失明予防につながるのではないかと考えられた。一方、平成13年6月の道路交通法改正により、「運転免許の付与を拒否し、又は取消等の処分をすることができる場合の基準は、障害・疾病の存在により明白に、自動車等の安全運転に支障があり、事故発生の具体的危険が存する場合に限られるべきである。」 との条文もある。実際に運転できないと宣告した人に対して、移動の手段を助ける行政的補助も必要になってくる。
Journal
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- The Annual Meeting of the Japanese Society for Low-vision Research and habilitation Abstract
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The Annual Meeting of the Japanese Society for Low-vision Research and habilitation Abstract 8 (0), 6-6, 2007
The Japanese Society for Low-vision Research and Rehabilitation
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680644587648
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- NII Article ID
- 130007006600
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed