庭園植栽の禁忌

書誌事項

タイトル別名
  • Taboo of Garden Planting
  • テイエン ショクサイ ノ キンキ

この論文をさがす

抄録

禁忌は信仰・俗信上で禁止されている行為だが, 「もし… すると, … になる」という言い方で, 人々の日常生活の行動を束縛している。鈴木巣三編『日本俗信辞典』は最もよく禁忌事例を集めていて, 100種類ほどの悪いとされる庭園用植物が挙げられている。この事例を分析してみると, 禁忌を犯した場合は病気や死, 家の没落を招くとするものが多い。その根拠は, 植物の名称との語呂合わせ, 植物の形状からの連想, 信仰や家相との関連, 山野の植物の拒否, 偶然からのもの, 利用面の嫌悪などである。将来起こりうる災難を可能な限り逃れようとして, 身の回りの事物に気を配っていたことが, 庭園植栽の禁忌にも現れているといえる。

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ