潜在・顕在記憶課題を用いた画像優位性効果の生起要因の検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Why does the picture superiority effect occur in implicit and explicit memory tests?
説明
画像優位性効果の説明理論の一つである概念的示差性仮説(Hamilton & Geraci, 2006)では,画像はその刺激に,記憶内の特定の項目(e.g., ウサギ)と他の項目とを概念的に区別するのに役立つ概念的示差性情報(e.g., 大きな耳)が示されており,そのような情報が記憶を促進することを仮定している。本研究では,画像に示された概念的示差性情報が記憶成績にどのような影響を与えるかを検討した。実験では,概念的示差性情報を含んだ画像,含まない画像(e.g., 耳のないウサギ),単語いずれかを5000ms呈示し,命名させた後に,テスト課題として一般知識課題と手がかり再生課題を与えた。その結果,概念的示差性情報を含んだ画像と含まない画像とで,記憶課題の成績に差はなかった。そのため,概念的示差性情報が画像に示されていること自体は,画像の記憶優位性に必ずしも必要でないことが示唆された。
収録刊行物
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- 日本認知心理学会発表論文集
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日本認知心理学会発表論文集 2012 (0), 99-, 2012
日本認知心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680652206720
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- NII論文ID
- 130005456417
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可