英語力と外国語副作用との相関関係に関する検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Investigation on correlation between English proficiency and Foreign Language Side Effect
説明
思考と言語処理の2つの認知処理からなり立つ言語活動を行う際、外国語を使用するときは、母語を使用する場合に比べ思考力がより低下する現象―外国語副作用―がある(Takano & Noda, 1993)。この現象は、母語より習熟度が低い外国語を使用することにより言語処理への負荷か大きくなるため、同時に行われる思考への干渉がより大きくなることにより生起すると考えられている。従って、理論的には外国語力が高くなるにつれ思考力の低下は小さくなると予測できる。そこで、日本人の大学生を対象にし、TOEICを用いて測定された英語力と思考課題と言語課題を同時に行う二重課題パラダイムを用いて測定された思考力の低下程度(以下、外国語副作用の大きさ)との関係を調べる実験を行った。その結果、TOEICスコアと外国語副作用の大きさとは有意な負の相関関係にあることが確認できた。そして、TOEICが英語を使いながら考える実践的な英語力を十分に測定していない可能性も示唆された。
収録刊行物
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- 日本認知心理学会発表論文集
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日本認知心理学会発表論文集 2016 (0), 132-, 2016
日本認知心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680652246400
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- NII論文ID
- 130005431044
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可