個別性を考慮した体位交換の検討
書誌事項
- タイトル別名
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- -当院回復期病棟PTに対するアンケート調査を試みて-
抄録
【はじめに】<BR> 当院では、体位交換が必要な患者に対し、体位交換スケジュールを作成し、チームで連携を取りながら体位交換やポジショニングを行っている。しかし臨床上、体位交換スケジュールの作成については、個々の療法士の裁量に委ねられているのが現状である。そこで、今回上記に対する現状把握と課題の明確化を行うため、アンケート調査を実施し、若干の知見が得られたのでここに報告する。<BR> 【方法】<BR> 当院回復期病棟に1年以上勤務するPT11名(経験年数1~7年)を対象に、無記名質問紙法によるアンケート調査を実施した。内容は体位交換、ポジショニング、体圧測定、体位交換スケジュールとした。期間は平成20年7月14~16日とし、回収率は100%であった。<BR> 【結果】<BR> 体位交換やポジショニングについては全てのPTが実施しており、褥瘡・拘縮予防、自覚的安楽姿勢を目的としていた。体圧測定については、経験年数2年未満のPTで測定経験がなかった。また経験年数2年以上の全てのPTで測定経験があり、状態変化時に再評価していた。体位交換スケジュールの作成については、72.7_%_のPTが個々の患者に合わせて作成し、そのうち62.5_%_のPTが状態変化時に更新していた。体位交換時間は66.7_%_のPTが2時間毎に設定していた。<BR> 【考察】<BR> 調査結果より、全てのPTが褥瘡・拘縮予防、自覚的安楽姿勢を目的に体位交換、ポジショニングを決定していることがわかった。真田らは、体位交換は原則として2時間毎に行うと報告している。また高橋らは、臨床現場では2時間おきなど時間を決めて行うことが多いが、状態を評価して体位を決める方が効果的であると報告している。当院でも2時間毎の体位交換を原則としていることがわかった。また72.7_%_のPTが個別性を考慮した体位交換スケジュールの作成を認識しているものの、作成後の見直しが不十分であることがわかった。以上より、一定期間毎に再評価を行うよう検討する必要があると考える。 大浦は、ズレ力と圧を同時に測定できる測定器モルテン製プレディアが開発され、ズレ力と褥瘡の関係が解明されてきていると報告している。当院においても同測定器を使用し褥瘡対策の一環としている。しかし、経験年数2年未満のPTでは、体圧測定の経験がなかった。今後は新人教育プログラムにおいて、体圧測定器を使用し、実際に測定してみる等身近で簡便な褥瘡対策ツールとなるよう指導していく必要があると考える。また大浦は、殿筋の萎縮が進むと病的骨突出ができ、褥瘡リスクが高まると述べている。よって体圧測定は、一定期間毎に再評価する必要があると考えられる。しかし、全てのPTで一定期間毎の再評価が行えていない現状から、今後再評価する期間について検討していく必要があると考える。今回得た調査結果を基に、体位交換やポジショニングに対する当院のガイドラインの作成を行っていきたい。
収録刊行物
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- 近畿理学療法学術大会
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近畿理学療法学術大会 2008 (0), 78-78, 2008
社団法人 日本理学療法士協会近畿ブロック
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680652423680
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- NII論文ID
- 130007007818
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可