Retrospective Discovery Proteome Analysis for Metastasis-related Proteins Using Archived Formalin-Fixed Tissues

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Other Title
  • ホルマリン固定肺癌組織切片を用いたプロテオーム解析による肺癌転移因子の探索研究

Description

臨床プロテオーム研究の探索的段階において、研究計画から適切な試料採取までに多大の時間が掛かり、研究スピードを遅くしているひとつの要因である。医学部病院など研究機関には,ホルマリン固定組織が臨床データ(経緯,薬物応答,毒性等)や患者背景とともに保管されている。このような保管試料を用いることができれば癌プロテオーム研究を加速できる。筆者らは、ホルマリン固定組織切片からのタンパク質解析を可能とする新規抽出技術を適用し、レトロスペクティブな探索的プロテオーム解析を実施している。このような探索的研究から見出されたマーカー候補群は、別のグループの試料により特異性を検証したのち、その有用性をさらに大きな規模の群で証明することにより新規治療法の開発に役立てたいと考えている。 本研究では、肺癌患者由来組織切片を用いて3群の比較解析を行った。内訳は次の通りである。転移(+)では、原発癌組織および転移先の癌組織(患者数6)において、また転移(-)では原発癌組織(患者数7)。なお、インフォームドコンセントの承諾を得られた試料を本研究に用いた。ホルマリン固定された組織試料から蛋白質をペプチドとして抽出する技術はLiquid Tissue®がと名付けられる。特殊コートされたスライド(Director™)上に乗せた組織からマイクロダイセクション (laser micro-dissection: LMD) (Leica社製LMD6000システム) を用いて癌細胞群を収集した。Liquid Tissue®からなる抽出システム(ExCellerator™)により可溶化し、プロテオーム解析に用いた。なお、本抽出法は膜蛋白質も効率よくペプチドとして抽出する利点がある。 本発表では、上記の新しい戦略に基づくプロテオーム解析技術の検討、およびこれを用いた肺癌転移因子に関する解析結果につき報告する。

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680652692096
  • NII Article ID
    130007007906
  • DOI
    10.14905/jscp.2007.0.3.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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