運動行為が認知処理に与える影響

書誌事項

タイトル別名
  • Writing behavior and cognitive processing
  • 空書と漢字構成課題

説明

本研究は,空書行動が漢字構成課題に及ぼす効果を検討した。空書が科学的に“発見”されてから30年が経ったが,そのメカニズムは未だ解明されていない。そこで本研究では空書が認知処理に与える効果を再検討した。実験では,従来用いられてきた空書許可条件,不許可条件に加え,無関係な指運動を行う統制条件を設定した。実験1では,漢字構成パーツを同時に提示し,刺激提示時間を1秒,3秒,10秒とした。実験2では,漢字構成パーツを継時的に2秒ずつ提示した。実験3では,佐々木・渡辺(1983)と同じ刺激・提示方法・回答時間を設定し実験をおこなった。実験の結果,いずれの実験においても,空書許可条件が他の条件よりも正答数と反応時間において有意に上回ることはなかった。本実験結果は,少なくとも現代の若年者においては,空書行動が漢字構成課題に対して促進的な効果を及ぼさないことを示唆した。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680652823168
  • NII論文ID
    130005481060
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2014.0_96
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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