自伝的記憶における想起の視点と想起時期の関連性の検討

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タイトル別名
  • Does memory perspective relat to time period in autobiographical memory?

抄録

過去の出来事を思い出すときには,自分自身がその場にいて実際に周囲の状況を見ているかのように思い出す場合と(一人称の視点),第三者の立場に立って外部から自分を見つめているかのように思い出す場合(三人称の視点)がある。このような想起の視点は,現在の自己との整合性が低い記憶を想起する場合には三人称になりやすいことが報告されている。このことから考えると,現在からより離れた時点の記憶を想起するときほど,三人称の視点で想起されやすいと思われる。そこで,本研究では,手がかり語のイメージ性を操作して自伝的記憶の想起を求めた。一般に,イメージ性の高い語は,より過去の出来事を想起させることが知られている。実験の結果,高イメージ語は,低イメージ語よりも,より過去の出来事を想起させた。しかし,想起の視点は,手がかり語の違いによって有意には異ならなかった。想起の鮮明性は,高イメージ語の場合に高い傾向が見られた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680653498880
  • NII論文ID
    130005036374
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2009.0.105.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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