有意味線画と無意味線画の潜在記憶における自己参照効果
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- 後藤 靖宏
- 北星学園大学文学部 心理・応用コミュニケーション学科
書誌事項
- タイトル別名
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- Self-reference effect in implicit memory of drawing
説明
有意味線画と無意味線画を材料とし,材料への自己参照的処理が潜在記憶に及ぼす効果について検討した.線画の白黒面積比の大小評定(表層的処理課題)もしくは線画に対する好悪評定(自己参照的処理課題)のどちらかを行わせた後,線画の意味の有無を判断する課題を行わせた.線画の意味の有無を判断する際の平均反応時間を条件ごとに分析した結果,どの条件下においても,旧項目の線画の方が新項目の線画よりも反応時間が短いという結果が得られた.さらに無意味線画において,旧項目の線画の場合で自己参照的処理を行った方が表層的処理を行ったよりも反応時間が短いという結果が得られた.線画の意味の有無に関わらず反応時間にプライミング効果が見られたことから,線画が潜在記憶として処理されたと考えられた.また,無意味線画における自己参照効果が得られたことから,非言語情報の潜在記憶においても自己参照効果が得られる可能性があるということが示唆された.
収録刊行物
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- 日本認知心理学会発表論文集
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日本認知心理学会発表論文集 2008 (0), 54-54, 2008
日本認知心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680653540608
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- NII論文ID
- 130005036317
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可