希少性の認知が消費者の選好に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- The effect of perception of the scarcity on consumer preference
説明
人間は希少なものに魅力を感じる。この希少性効果については,経済学の分野で記述的研究はあるものの,心理学およびマーケティング分野において実証的研究はほとんど行われていない。本研究では,希少性に対する人間の認知を探るべく心理実験を行い,希少性が消費者の選好に与える影響を明らかにした。実験では,希少性効果が減少した対象のカテゴリに基づいて生じるのか,それとも減少した対象の特徴に依存して選択的に生じるのかを調べた。白色と黒色の2種類のクッキーを用いて,減少する対象のカテゴリと特徴を独立に操作したところ,実験参加者は減少した対象と同じ色のクッキーを異なる色のクッキーよりも好ましいと評定した。したがって,対象の単なる減少ではなく,減少した対象の特徴に基づいて人間は希少性を認知していることがわかった。本研究の結果は,マーケティングにおける希少性効果の戦略的利用に対して新たな示唆を与えることになる。
収録刊行物
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- 日本認知心理学会発表論文集
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日本認知心理学会発表論文集 2013 (0), 17-17, 2013
日本認知心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680653671424
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- NII論文ID
- 130005472710
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可