ミスディレクションが変化の検出に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Misdirection on Change Detection

説明

本研究では、ミスディレクションという日常場面で注意を容易に操作する技法を用いて、視覚的注意を操作し、それが空間的注意や変化の検出にどう影響するかを調べた。ミスディレクションは元々、マジシャンがマジックをする際に用いる技法で、観客の注意をマジックの種からそらすと同時に、関係のない方へ向けさせる。ミスディレクションに関する研究から従来の基礎研究とは異なる注意の機能が明らかになったことや、その応用性の高さは、ヒトが実験室ではない日常場面でどのような認知活動をするかという、リアルワールド研究に貢献できる。方法として、ミスディレクションをカップ&ボールという古典的奇術の動画像に用い、視線計測をした。結果、空間距離が変化の検出に影響しないことや、変化の検出ができた参加者は注視回数が非常に少ないことが判明した。変化の検出力が高いヒトは、より効率的な注意配分をすることで、眼球運動を抑制したことを示唆する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680653722624
  • NII論文ID
    130005472769
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2013.0_130
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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