日本語意味処理に関わるERPの幼児期における発達的変化と英語活動の影響

  • 鈴木 結花
    東北大学大学院文学研究科 (独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター
  • 柴田 寛
    東北大学大学院文学研究科 日本学術振興会
  • 福光 優一郎
    東北大学大学院文学研究科 (独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター
  • 小泉 政利
    東北大学大学院文学研究科 (独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター
  • 行場 次朗
    東北大学大学院文学研究科 (独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター
  • 萩原 裕子
    (独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター 首都大学東京 大学院人文科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of development and English activities on the meaning-related ERPs for Japanese sentences in preschool children

説明

日本語の意味逸脱処理に関わる事象関連電位(ERP)の発達的変化および英語活動の影響について、日本語を母語とする幼稚園年少と年中の幼児を対象に縦断的に調べた。意味的に逸脱した文と逸脱していない文を聞いたときのERPを測定した結果、意味処理に関連するN400が年少児と年中児の両群で観察された。N400の潜時は年中児の方が年少児よりも短く、頭皮上分布は年少児で左寄りであるのに対して年中児では右寄りであった。意味処理に関連し、これまで幼児では出現が報告されていない後期陽性成分(LPC)が年中児においてのみみられた。英語活動の頻度とN400との関連では、頻度高群の方が低群よりも年少児では広い頭皮分布を示し、年中児では頻度高群の方が低群よりも潜時が短かった。本研究の結果から、就学前児の母語の意味処理に関わるERP成分が、時間帯および頭皮上分布において発達にともなって変化し、幼稚園における非母語(英語)活動もERP成分に影響をおよぼす可能性が示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680653833728
  • NII論文ID
    130005036255
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2008.0.117.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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