13C-NMRスピン格子緩和時間測定によるスメクチック液晶のキラリティと分子運動の研究

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タイトル別名
  • Chirality and molecular dynamics in smectic compounds studied by 13C-NMR spin lattice relaxation time observation

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説明

本研究では試料として強誘電性液晶S-4-(1-methylhexyloxycarbonyl)phenyl 4’-octyloxybiphenyl-4-carboxylate (S-MH(6)POBC)を用い、13C-NMR スピン_-_格子時間(T1)の温度依存性を観測することにより、SmA相とSmC*相における長軸周りの分子回転の挙動について検討した。さらにラセミ体のT1測定を行い、分子運動の光学活性純度依存性についても検討した。13C-NMR測定にはJEOL製固体高分解能FT-NMR装置EX-400WBを用いた。交差分極と魔法角回転(CP/MAS)を用い、共鳴周波数100MHzにて降温過程における各炭素のスピン-格子緩和時間(T1)計測を行った。S体におけるスピン-格子緩和時間(T1)は、SmA、SmC*両相の温度領域とも温度下降に伴いArrhenius則に従って線形に減少し、スピン格子緩和を支配している分子回転運動が100MHzより速いことがわかった。一方ラセミ体の場合、右図に示す通りSmC相の温度領域において線形関係から外れており、さらに低温の領域では極小をとることも予想される。いずれにせよ、当該相に於ける分子運動がS体に比べ遅いことが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680663799808
  • NII論文ID
    130005043765
  • DOI
    10.11538/ekitou.2006.0.146.0
  • ISSN
    24325988
    18803490
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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