調理用食品乾燥器の試作

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タイトル別名
  • The trial production of the food drier for cooking

抄録

<BR>【目的】調理用家庭電器として冷蔵庫、オーブントースター、電子レンジ、炊飯器、ミキサー等が市販されている。著者らは農水産物の乾燥工程にUV-Aを照射し乾燥すると旨み成分である遊離アミノ酸量が増加することを報告している。この研究結果を元に、食材として用いられる魚介類や野菜を家庭でも調理前に気軽に乾燥し、旨み成分等を増加することのできる食品乾燥器を試作した。その試作乾燥器に実際に椎茸や魚介類を入れて乾燥し、乾燥前後の品質変化を測定した。 <BR>【方法】試作乾燥器はステンレス鋼を使用し加工、組立を行った。UV-A照射装置としてLEDランプを用い、乾燥器上部に設置した。乾燥物として岩手県洋野町でとれた冬菇シイタケを乾燥しやすくするために柄を取り除き細切りしたもの上記の乾燥機に入れ、20時間乾燥させた。UV-A照射による遊離アミノ酸の変化を調べるため、UV-A強度・強・弱・無(温風のみで乾燥)とシイタケを生のままフリーズドライを行った計4つの乾燥条件で乾燥させたものを高速液クロで解析し、比較した。表面の色の変化は色彩色度計で測定した。 <BR>【結果】高速液クロで解析した結果、UV-A強を照射したシイタケは温風で乾燥させたものより旨み成分であるアスパラギン酸が1.24倍、グルタミン酸が1.18倍、甘み成分であるアラニンが1.21倍、プロリンが1.32倍増加しており、アミノ酸総量で比較すると、温風乾燥の場合よりUV-A弱で乾燥させたのが約1.09倍、UV-A強では約1.38倍増加した。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680665552512
  • NII論文ID
    130007009613
  • DOI
    10.11402/ajscs.21.0.2054.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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