市販野菜ジュースの有効活用

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タイトル別名
  • Effective use of commercial vegetable juice

抄録

【目的】近年、健康志向の高まりから、手軽に飲める市販野菜ジュースが一般家庭に浸透してきた。飲料としてだけではなく食品に市販野菜ジュースを取り入れることで、より簡便に栄養素を摂取できると考えられる。本研究では食品の一部を市販野菜ジュースで代替し、それらの物性を検討した。<BR>【方法】試料はうどん・パン・ババロアを用いた。うどんおよびパンについては水、ババロアについては牛乳の代わりに市販野菜ジュースを使用し、得られた試料について機器測定および官能評価を行った。機器測定はレオメーターRE33005(山電)を使用し、うどんは破断特性値として破断歪率、破断応力、破断エネルギーを求めた。パンおよびババロアはテクスチャー特性値としてかたさ、凝集性、付着性を求めた。うどんについては粉重量45%の水を用いてコントロールとし、代替したうどんに用いた市販野菜ジュースは粉重量の40.0%、42.5%、45.0%、47.5%、50.0%の5段階とした。<BR>【結果】市販野菜ジュースで代替したうどんは、破断エネルギー、破断応力について代替率42.5%以下でコントロールよりも有意に硬くなることが認められた。破断歪率は代替率40.0%で有意に高い値を示した。代替したパンではコントロールに比べ、かたさおよび付着性が有意に低くなった。代替したババロアではコントロールに比べ、かたさ、凝集性、付着性が有意に高くなることが認められた。官能評価の結果では、市販野菜ジュースの風味をいかしたババロアが好評であった。飲料だけでなく、簡便に市販野菜ジュースが食品に応用できる可能性が示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680667465216
  • NII論文ID
    130007012570
  • DOI
    10.11402/ajscs.22.0.120.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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