福岡県の行事食
書誌事項
- タイトル別名
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- Ceremonial foods in Fukuoka Prefecture
- Based on Foods of New Year's Day in Asakura City and Shikanoshima
- 朝倉市、志賀島の正月料理を中心に
抄録
目的:日本調理科学会特別研究「調理文化の地域性と調理科学:行事食」アンケート調査から正月料理に焦点を絞り、その結果を報告する。中でも福岡県朝倉市と志賀島については聞き取り調査も行ったので合わせて報告する。 方法:調査対象者は本学学生30名、学生の保護者と一般社会人59名でこの中に朝倉市と志賀島のそれぞれ10名と7名が含まれる。対象者は99%が女性で年代は多い順に20代、30.3%、50代25.8%、60代と70代が各13.5%、40代10.1%の順で、二世代家族が最も多く47.7%を占めた。職業は学生31.5%、専業主婦24.7%、アルバイト・パート15.7%、会社員と農・林・魚業が各9.0%であった。また、現在の居住期間は30年以上が38.2%、20年以上~30年未満が20.2%、10年以上~20年未満が19.1%であった。朝倉市と志賀島の対象者はすべて60代以上の女性であった。調査時期は2010年2月から5月である。 結果:喫食経験が多い順から雑煮(100.0%)、数の子・かまぼこ(95.9%)、きんとん・煮しめ(91.8%)、屠蘇(89.2%)であり、小豆飯・赤飯は(24.6%)はもっとも少なかった。喫食状況は「毎年食べる」の回答が多い順に雑煮、数の子、かまぼこ、黒豆、煮しめで、「毎年食べる」の回答が少ない順に小豆飯・赤飯、昆布巻き、屠蘇、伊達巻き、きんとんの順であった。家庭で作られている正月料理としては多い順から雑煮、煮しめ、黒豆、なますであった。また、朝倉市は丸餅で焼かない清まし雑煮と餅入りの茶碗蒸しを食しており、志賀島では博多風雑煮に鰆を加えた鰆雑煮の他に小豆雑煮も食していた。また海岸に近い志賀地区は鰆飯を、山間地の勝間地区はかしわ飯や石釜焼きを食しており60代以上の女性が地域の伝統を守っていた。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 22 (0), 136-136, 2010
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680667480320
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- NII論文ID
- 130007012585
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可