本みりんの脂質酸化抑制効果の検証2

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Inhibitory effect of lipid oxidation by hon-mirin2
  • For application of frozen food
  • 冷凍加工適性について

抄録

[目的]調理での本みりんの抗酸化性に関して、本みりん使用みりん干しはみりん風調味料使用品よりも高い過酸化物価(POV)の抑制効果が示されている1)。本研究では、POVの経時変化を測定し、代表的な不飽和脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)とオレイン酸に対する本みりんの酸化抑制効果をみりん風調味料および砂糖の効果と比較検討した。同じく、これら不飽和脂肪酸を多く含む素材使用の加工食品に対する冷凍保存下での本みりんの酸化抑制効果を、いわしつみれなどのPOVの経時変化を測定し、比較検討を行った。<br> [方法](1)不飽和脂肪酸に対する本みりんの酸化抑制効果は、キサンタンガム1%を含む本みりん25%溶液、みりん風調味料17.5%溶液、砂糖8.3%溶液にEPA、オレイン酸を濃度が各々100mg/1.5ml、200mg/1.5mlになるように懸濁し、40℃恒温下で保存し、POVを測定した。(2)加工食品に対する冷凍保存下での本みりんの酸化抑制効果は、本みりん、みりん風調味料、砂糖を配合したいわしつみれ、ぶり照り焼き、豚肉団子、牛肉ハンバーグを作製し、-30℃で保存。自然解凍した試料のPOVを測定した。<br>[結果]EPA、オレイン酸のPOVは、本みりん使用の場合がみりん風調味料および砂糖使用の場合に比べて上昇が抑制されていた。冷凍保存したいわしつみれ、ぶり照り焼き、豚肉団子、牛肉ハンバーグのPOVは、本みりんを使用したものがみりん風調味料および砂糖を使用したものに比べて上昇が抑制されていた。冷凍加工食品において、本みりんを使用して調理すると、みりん風調味料および砂糖を使用して調理するのに比べて高い脂質の酸化抑制効果が示された。<br>1)石崎ら、日本醸造協会誌98(12),861-868(2003)

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680667837056
  • NII論文ID
    130007013121
  • DOI
    10.11402/ajscs.16.0.117.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ