食物繊維入りゼリーの摂取が高齢者の便通におよぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
-
- Effect of Dietary Fiber-containing Jelly Administration on Defecation in the Elderly
説明
目的:施設入所高齢者の食物繊維摂取状況を調査した結果1)、食物繊維の摂取はエネルギ-1000kcalに対して8.8g前後であり、便秘傾向にある人が平均7割を超えていた。そこで、排便効果をもたらすと言われている食物繊維を高齢者に食べやすい形状に調製し、これらを食事の一環である間食に取り入れることにより便通の状態を喫食前後で比較した。方法:高齢者に食べやすい形状としてゼリーを選び、大豆をベースに食物繊維としてポリデキストロースを10g添加し、高齢者咀嚼・嚥下困難者用に調製した。調査期間は平成14年8月19日から9月13日までの26日間である。調査対象者は介護老人保健施設で一般食を喫食している27名で、調査内容は食事摂取状況、便の回数および相対的な便量、下痢・浣腸剤使用の有無、ゼリーの嗜好調査などである。結果:対象者の内訳は男性6名、女性21名で、年齢は男性が77_から_98歳、女性は73_から_97歳であった。生活活動区分は、歩行器使用が男性2名、女性5名、車椅子使用は男性3名、女性11名、寝たきり男性が1名、女性が5名であった。ゼリー摂取前の食物繊維供給量は12.1_から_18.2gで、摂取量は9.1_から_16.5gであった。一方、ゼリー摂取期間の食物繊維供給量は21.1-26.8gで、摂取量は15.6-21.3gであった。ゼリーの嗜好調査では、美味しいと答えた人が48.2%、普通44.4%、美味しくない7.4%であった。ゼリー喫食後の排便回数の増加割合は全体で19名(70.4%)であり、また下剤・浣腸剤の使用も減少が見られたことから、食物繊維10g添加のゼリーは高齢者の排便に効果を示した。1)橋本多美子他:第49回日本家政学会中国四国支部研究発表会要旨集p.8(2002)
収録刊行物
-
- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
-
日本調理科学会大会研究発表要旨集 15 (0), 16-16, 2003
日本調理科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680668175360
-
- NII論文ID
- 130007013616
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可