日本と韓国の女子学生の食事作りに関する意識調査

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タイトル別名
  • A study on the dietary life of cooking habits and skills of women's college students in japan and korea.

抄録

【目的】近年、日本と韓国では、食の外部化や簡便化が進んでおり、家庭で調理する機会が減少している。特に、大学生は外食や中食が多く、食生活上の様々な問題点が指摘されている。我々は、栄養・食生活専攻の学生は他の学生よりも明らかに食生活への関心が高く、調理教育が食事作りへの意識や関心を高める効果があることを報告してきた。本研究では、現在共通した食生活の問題点を持つ日韓の栄養・食生活専攻の学生を対象に、食事作りに関する意識と調理技術の違いについて比較検討した。 <BR> 【方法】2009年12月~2010年3月に日本では大阪、京都、名古屋の大学に在学中の栄養・食生活・調理専攻の女子学生176名、韓国ではソウルの大学に在学中の女子学生108名、計284名を対象とし、自記式質問紙による調査を行った。 <BR>【結果】両国ともに約35%の学生がほぼ毎日食事作りをしていた。食事作りのきっかけとして日本では「一人暮らしになったから(41%)」、韓国では「親が忙しいから(47%)」の回答数が多かった。「料理を作るのが好き」と答えた学生は日本では55%、韓国では39%であった。調理技術習得状況については、日本では30項目中27項目、韓国では24項目で半数以上の学生が「できる」と答えた。日本では、カレー、スパゲッティ、ハンバーグ、ステーキなどの洋食が韓国に比べて習得率が有意に高かった。食事作りに関する意識調査の結果では、日本が「料理習得意欲」、「健康・栄養」の項目、韓国は「食の安全性」の項目で有意に得点が高かった。得意料理では、日本は外国料理をアレンジした簡便な料理が多かったが、韓国では伝統的な家庭料理が多かった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680669382784
  • NII論文ID
    130004570039
  • DOI
    10.11402/ajscs.24.0.25.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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