グルテンフリースポンジケーキの品質に及ぼすキシリトール添加の影響

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タイトル別名
  • Effect of xylitol on the quality of gluten-free sponge cakes

抄録

【目的】アレルギー対応食としてのグルテンフリー食品は、卵もしくは乳製品を使用している場合が多い。本研究では、小麦、卵、乳のアレルギー対応食品として、米粉と豆乳泡沫を用いた米粉スポンジケーキに着目した。生地の調製時に添加する糖は、非う蝕性、エネルギー低減効果のあるキシリトールを使用し、スポンジケーキの品質と保存性に与える影響を検討した。<br />【方法】米粉スポンジケーキは、起泡した豆乳に糖を添加した後、米粉と混合し、150℃で30分焼成して調製した。糖にはグラニュー糖、キシリトール、両者の混合系を用いた。豆乳の起泡力と泡沫安定性、生地の特性、ケーキの力学特性及び老化特性を調べ、併せて官能評価を行った。<br />【結果】豆乳の起泡力はキシリトール単独系では添加量の増加により低下したが、混合系では糖濃度55%まで低下が抑制された。泡沫安定性は、キシリトール単独系はグラニュー糖単独系に比べ、離水が速くなった。ケーキの比容積は、グラニュー糖単独系では、糖濃度の影響をあまり受けないのに対し、キシリトール単独系は糖濃度55%までは添加量が増えると増大した。ケーキの硬さは、グラニュー糖単独系が最も硬くなり、キシリトールを添加することでやわらかくなった。これらのケーキを25℃で2日間保存したところ、グラニュー糖、キシリトール単独系では、経時的に硬くなったのに対し、混合系では硬化速度が抑制された。官能評価においては、小麦、卵を使用したスポンジケーキと比べ、キシリトール混合系は、グラニュー糖単独系と同様に、きめが細かくしっとりしていると評価され、グラニュー糖単独系と同等の品質が期待できることが示された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670336768
  • NII論文ID
    130006032192
  • DOI
    10.11402/ajscs.29.0_15
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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