希少糖D-プシコースを利用した蒸しケーキの特性について

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タイトル別名
  • Physical characteristics of steamed cake prepared using rare sugar, D-psicose.

抄録

目的】近年、砂糖に代わる新しい糖類として希少糖D-プシコース (Psi) が注目されている。Psiはエネルギー値がほぼゼロのノンカロリー単糖で、保水性が高く、メイラード反応が進みやすいことから、食品素材として特にベーカリー食品への利用が期待されている。これまでにPsiのベーカリー食品への利用は、カスタードプリンやスポンジケーキなど焼き菓子が主として研究されている。本研究は、糖をPsiとスクロース (Suc) により配合し、焼成せず湿式加熱を用いた蒸しケーキを作製し、粉に小麦粉、上新粉の2種を用いたケーキの特性について比較検討を行った。<BR>【方法】蒸しケーキの基本材料には、鶏卵、水、薄力粉および上新粉、糖を用いた。糖の配合により、SucのみをAケーキ、Suc:Psiが4:1をBケーキ、Suc:Psi が2:1をCケーキとし、外観の観察、水分量の測定、クリープメーターによる弾性、粘性の測定や、DPPH 法による抗酸化測定を行った。<BR>【結果】加熱後ケーキの外観は、Psi 量の多いC,B,Aケーキの順に黄味色が濃くなった。加熱後の重量は、Psi 量が多いケーキほど重く水分吸収量は多くなり、粉による違いでは上新粉が薄力粉よりも重かった。クリープ測定の結果、弾性率は上新粉のケーキでPsi 量が多いほど高かった。粘性率は、薄力粉のケーキでPsi 量が多いほど低く、上新粉のケーキではPsi 量が多いほど高かった。ケーキの表面、中心、全体の各部位について抗酸化測定を行った結果、全ての部位においてPsi 量が多いほど抗酸化率が高かった。粉の違いでは、上新粉が薄力粉に比べて抗酸化率が高かった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670959616
  • NII論文ID
    130007017352
  • DOI
    10.11402/ajscs.22.0.67.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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