Relationship among conditions during water heating, temperature and terms and expressions

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  • 水の沸騰状態と温度および調理操作用語・表現の対応

Description

【目的】料理の作り方の説明に用いられる「調理特有の操作用語」や食物・鍋内などの「状態を描写する表現」は多岐にわたる。その中には、時間や温度などの数値で規定されず、実際にどのような状態をさし示すのか人によって解釈の幅があると予想されるものもある。そこで本研究では、まず「沸騰に関する用語・表現」に着目し、温度との対応、および類似した用語・表現にどのようなものがあるかを数量的にとらえることを試みた。 【方法】水温・蒸発量の変化を測定しながら、鍋内の水が常温から沸騰するまでの様子をビデオカメラで撮影した。それを30~99.5℃までの温度帯別に短く編集してサンプル映像を作成し、それを見せながら鍋内状態を描写する用語・表現を収集した。次に調理実習の履修学生を対象に、代表的な用語・表現ならびに青菜を投入するタイミングなどについて映像の各段階に対応させる評価実験を行い、得られたクロス集計値をもとにコレスポンデンス分析を行った。また蒸発量の変化を鍋内の泡立ち状態の変化と対応させて考察した。 【結果】鍋内状態を描写する用語・表現としては、2つの動詞「沸騰する / 沸く」を基本に、「少し/激しく/完全に」などの程度を表す表現や「プクプク / ボコボコ」などのオノマトペが組合せて用いられた。とくに、あげられたオノマトペの種類は多く、20種を超えた。また泡立ちに関する表現も、泡の数や大きさ、泡の立ちのぼり具合や水面の状態についてあげられ、蒸発量の変化との対応がみられた。また、対応評価実験とコレスポンデンス分析の結果、各加熱段階と各用語・表現それぞれに与えられたサンプルスコアより、それぞれの近似性の関係を同一の2次元座標上で数量的に可視化することができた。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680670973440
  • NII Article ID
    130007017375
  • DOI
    10.11402/ajscs.22.0.82.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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