気象庁の降水量データのディジタル化:これまでの経緯と問題点

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タイトル別名
  • On the digitization of the JMA precipitation data

抄録

最近の十数年間に,気象官署の降水量データのディジタル化が進められ,品質チェックを経て気象庁HP等で公開された。この資料は欠測がほとんどなく,100年以上にわたる高品質の降水量データとして貴重である。しかし,データの利用に当たって注意を要する点もある。具体的には,観測時間間隔の変遷,日最大1時間降水量の定義の変更(正時間での最大値から任意1時間での最大値へ),日界の変遷等である。また,測器の変更によって観測単位が変更され,これらによって観測値の均質性にも影響が出ている可能性がある。気候研究においてデータが適切に利用されるよう,観測に付帯する情報(メタデータ)の整備・共有を期待したい。<br>区内観測データについても,画像ファイルとして気象庁に所蔵されている1926年以降のデータについて,歴代の科研費などによるディジタル化が進められてきた。ただし,品質には注意が必要であり,地点情報も完全ではない。現在は,各気象台に原簿として所蔵されている1925年以前のデータのディジタル化が進められている。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680671069440
  • NII論文ID
    130005635744
  • DOI
    10.14866/ajg.2017s.0_100177
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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