マルコフモデルとセルラーオートマトンを用いた土地利用変化のモデリング
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- 王 汝慈
- 筑波大・院
書誌事項
- タイトル別名
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- Dynamic Change of Land Use/Cover in Tianjin City Based on Markov and Cellular Automata Model
- -中国の天津市を事例に-
説明
マルコフモデルとセルラーオートマトンを用いた土地利用変化のモデリング<br>-中国の天津市を事例に-<br><br>⒈ はじめに<br>近年、発展途上国では都市化が急速に進行している。都市の拡大に伴い、環境問題や社会問題が数多く発生している。都市の土地利用と土地被覆(LULC)の変化を分析することは、都市の特徴を捉え、LULCの将来予測を行う上で重要な意味を持つ。 <br><br>⒉ 方法<br>本研究では、中国の天津市を対象に、LULCの変化とその要因を明らかにする。MarkovモデルとCellular Automata(CA)モデルを用いて将来の都市発展を予測し、都市計画の策定に寄与することが目的である。 都市化は、景観を複雑かつダイナミックに変化させる。リモートセンシングおよび地理情報システムは、位置情報を持つ地物やその変化を明らかにするための有用なツールである。本研究は分析データとして、ランドサット画像を使用した。また、要約統計量、マルコフ確立、セルオートマトンシュミレーションの分析では、IDRISIソフトウェアを使用した。将来予測を行うために、本研究ではマルコフモデルとCAモデルを使用した。 <br><br>⒊ 結果<br>その結果、天津市の都市地域は都市化と工業化の影響によって、1995年から2015年まで急速に拡大していた。2025年から2035年までのシュミレーションマップを作製したところ、ほとんどの農地が人工的な土地利用へと変化していた。マルコフモデルとCAモデルは都市システムの複雑な変容をシュミレーションすることが可能であり、精度の高い予測ができる。シミュレーションでは、人口統計、経済的および社会的制約を考慮している。CAを用いたモデリングは、LULCを管理するための地域的対策を支援することが可能である。つまり、天津市の都市計画がもたらす空間的な影響を予測し、異なる地域の将来像を模索する上で有効なツールであるといえる。
収録刊行物
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- 日本地理学会発表要旨集
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日本地理学会発表要旨集 2017s (0), 100141-, 2017
公益社団法人 日本地理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680671108864
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- NII論文ID
- 130005635595
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可