時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」の開発
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- 谷 謙二
- 埼玉大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of the Web Site of Time Series Topographic Map Viewer 'Konjyaku Map on the web'
抄録
1.はじめに <br> 近年、Web地図サービスが質・量ともに向上し、さまざまな地図情報が公開されるようになった。これには、タイルマップという標準化された地図画像形式でWebサーバ上に地図画像ファイルを置くことで、Google Maps APIやOpenLayers等を用いてWeb上で簡単に閲覧システムを構築できるようになったことが公開地図情報の増加に寄与している。筆者は、2005年から旧版地形図を閲覧するためのWindows上で動作するソフト、時系列地形図閲覧ソフト「今昔マップ」を開発し、公開しているが(谷 2009,2011)、2013年9月にWebサイト時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」(http://ktgis.net/kjmapw/)を公開し、Webブラウザ上で閲覧できるようにした。ここでは、システムの機能と開発過程および利用状況について報告する。<br> <br>2.システムと機能および開発過程<br> 本サイトでは、ユーザーがWebサイトのファイルにアクセスするとJavaScriptが読み込まれ、Google Maps API v3を使用してWebサーバ上の地形図画像ファイルを読み込んでいく。実行されるプログラムはブラウザ上で動作し、サーバ側にはファイルが置かれているだけでシンプルな構成となっている。図1は閲覧画面であり、左側に収録された過去の地形図画像、右側にはGoogleマップが表示される2画面構成で、位置を特定しやすくするほか、変化もわかりやすい。また、標高に応じた色分けもオーバーレイしている。さらに、街歩き等でスマートフォン等の画面の小さい携帯情報端末でも使用できるよう、ブラウザのサイズに応じてレイアウトが変更されるようにし、現在地を中心に移動軌跡を表示できるようにした。 地形図画像ファイルはWindowsデスクトップ版のファイルを再利用し、フリーソフト「MapTiler」1.0 Beta2を使ってタイルマップ形式に分割した。ただしこれは画像ファイルを1つずつしか変換できないため、重複部分を1つの画像にまとめるツールなどはVB2010で自作した。8地域に関してズームレベル8~16のデータセットを作成し、120万の画像ファイルをサーバにアップロードした。画像ファイルはGoogle Maps APIを用いて表示され、そのための処理をJavaScriptで自作した。8月に作成を開始し、9月15日に公開した。その後も標高を表示する等の改良を行った。<br>3.利用状況<br> 本サイトの情報はTwitter等のSNSを通じて拡散され、最初の半月では1日平均4,400件と大量のアクセスがあったが、それ以降は500~1500アクセス/日で落ち着いている。従来のインストール作業の必要なデスクトップ版に比べ、簡単に閲覧できるWeb版の方が多くのユーザーの獲得という点ではより有効である。過去の地形図は地域の歴史を知るだけでなく、防災や住宅購入の下調べ等様々な用途に役立つので、さらに普及をはかっていきたい。 <br><br>文 献<br>谷 謙二 2009.時系列地形図閲覧ソフト『今昔マップ2』(首都圏編・中京圏編・京阪神圏編)の開発 .GIS-理論と応用:17(2),1-10. <br>谷 謙二 2011.時系列地形図閲覧ソフト『今昔マップ2』への東日本大震災被災地域データセットの追加について.埼玉大学教育学部地理学研究報告:31,36-42.<br>
収録刊行物
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- 日本地理学会発表要旨集
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日本地理学会発表要旨集 2014s (0), 100061-, 2014
公益社団法人 日本地理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680671492352
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- NII論文ID
- 130005473603
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可