沖縄県南城市におけるヒージャー・カーの水利用と水管理
書誌事項
- タイトル別名
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- Water Use and Water Managements at Hijya and Ka in Nanjo-city ,Okinawa Prefecture
- 船越・糸数・奥武・愛地地区を事例に
- A Study of Funakoshi,Itokazu,Ou,Aichi
抄録
日本は古来より水に恵まれていたため、地域ごとにさまざまな水文化が発達してきた。しかし、都市化や水道の普及、水道水源の広域化により、身近な水資源が放棄されるとともに、水文化も消滅しつつある(森滝;2003、原;2010)。 一方、「名水百選」や「水の郷百選」の選定された地域の多くでは、選定されたことを機会に、保全活動がより活発に行われるようになり、名水を中心に据えたまちづくり・地域づくりが行われている。その結果、盛岡市鉈屋町のように、地域の水文化に関わる行事などが復活した地域も少なくない(原;2012)。沖縄県はその地形や地質から、古くから水資源の確保に苦労してきた地域である。そのため、琉球王国時代の集落は、ヒージャーと呼ばれる湧水およびカー・ガーと呼ばれる井戸を中心に形成され、1950年代まで生活用水や農業用水として利用されていた。しかし、水道の整備にともない、ヒージャーやカーの飲用利用は減少し、一部が農業用水として利用されているのみである(沖縄の水研究会;1992)。 一方、沖縄の民俗学的な特徴の一つとして、集落の基礎となった祖先の住宅・墓・井戸などが、集落の祖先崇拝などの信仰対象として、地域住民によって大切に守られてきたことがあげられる(植田;2010)。そのため、現在でも住民の生活を支えてきたヒージャーやカーの多くは、信仰の対象になっている。 そこで、本研究では沖縄県内でも有数の湧水が存在し、多くの宗教的な言い伝えが残っている沖縄県南城市を研究対象地域とし、ヒージャーと呼ばれる湧水およびカー・ガーと呼ばれる井戸の分布、水質、水利用、水管理、集落内での信仰上の位置付けなどの水環境を明らかにすることを目的とした。水質は現地において水温、EC、pH、cl-、Po4-、全硬度を計測し、採水した水を持ち帰り、イオンクロマトグラフによる成分分析を行った。ヒージャーやカー・ガーの分布と、水利用・水管理の現状、集落内での信仰上の位置付けなどについては、各集落の区長および地域住民に対して聞き取り調査を行った。
収録刊行物
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- 日本地理学会発表要旨集
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日本地理学会発表要旨集 2013s (0), 223-, 2013
公益社団法人 日本地理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680672700032
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- NII論文ID
- 130005473253
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可