アリューシャン列島西中部,アダック島の完新世テフラ層序
-
- 奥野 充
- 福岡大
-
- 和田 恵治
- 北海道教育大
-
- GUALTIERI Lyn
- Seattle University
-
- Sarata Brenn
- Fugro Engineers B.V.
-
- 鳥井 真之
- 熊本学園大
-
- 中村 俊夫
- 名古屋大
書誌事項
- タイトル別名
-
- Stratigraphy of Holocene Tephras on Adak Island in the West-Central Aleutian Islands, Alaska
説明
アダック島は,アラスカ州のアリューシャン列島中央部に位置し,完新世のテフラ・土壌層に覆われている(図1).テフラ層は,アリュート遺跡の考古編年など,年代学的枠組みを構築するうえで役に立つ.同島北部のモフェット山とアダグダック山は,完新世に噴火した証拠がこれまでなかった.Black (1976) は,アダック島のテフラ層序と14C年代を報告し,顕著な3枚のテフラ(下位より,メイン,インターメディエイト,サンドイッチ)が西隣のカナガ島から噴出したと考えた.一方,Waythomas et al. (2001) は,カナガ島でのテフラ層序と14C年代から,これらがカナガ島から噴出した可能性を否定し,モフェット山が給源である可能性を指摘した.しかし,これらの研究は,テフラ層の厚さや粒径分布を検討していなかった.演者らは,テフラの給源決定と年代学的枠組みを再検討するため,現地調査,火山ガラスの主成分化学組成および14C年代測定を行った.上記の3枚のテフラ層は,北部に行くにしたがい厚さや粒径が増す傾向が認められる.特にインターメディエイトとサンドイッチは,新鮮な岩片を含み,アダグダック山北部の溶岩ドームないし火口縁の一部か,近接した海底の未知の火口である可能性が高い.インターメディエイトとサンドイッチの噴火年代は,7.2 cal kBPと4.7 cal kBPと考えられた.さらにその上位の YBO と40年テフラは,3.6 cal kBPと0.4 cal kBPと考えられる.
収録刊行物
-
- 日本地理学会発表要旨集
-
日本地理学会発表要旨集 2012s (0), 100139-, 2012
公益社団法人 日本地理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680673406592
-
- NII論文ID
- 130005457047
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可