砂質土の斜面崩壊実験において認められたせん断歪みと浸透水の変化

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タイトル別名
  • Changes in shear strain and seepage flows prior to shallow landslide in sandy soil

抄録

長さ9m,幅1mの大型模型に形成した砂層斜面を対象に,人工降雨(雨量強度:毎時100mm)を与える斜面崩壊実験を実施した。土層厚としては、0.7mおよび0.5mの2種類で与えたところ,それぞれ降雨開始から4,000秒ならびに2,931秒で崩壊が発生した。これらの実験において,視認用マーカの移動を画像解析技術により追跡し崩壊に至るまでの砂層斜面のせん断変形挙動を調べると共に,斜面に埋設した間隙水圧計による圧力水頭値の変化から等全水頭線(等ポテンシャル線)を近似して浸透水の流れる方向を計測した。<br> その結果、砂層斜面は可能な限り均一になるように詰めたが,浸透水の流れならびにせん断変形挙動は斜面内で一様ではなくバラツキが認められた。斜面崩壊は,模型の底面に飽和水帯が形成されてから生じた。斜面が崩れた箇所では崩れなかった箇所に較べ,最大せん断歪み方向ならびに浸透水の流れる方向が模型底面の方向により調和的であったことから,これらの方向性が降雨による斜面崩壊の発生に影響を及ぼした可能性が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682523520
  • NII論文ID
    130005474106
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_156
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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