中学校技術教育における生物育成技術としての森林・林業教育のあり方

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タイトル別名
  • Forest and forestry education as nurturing living things of technology education in junior high school

抄録

中学校技術・家庭科技術分野の教育課程では,平成24年度から「生物育成に関する技術」(以後,生物育成技術と略記)の学習内容が全面実施された。それまで「作物の栽培」に限定されていた内容が,「家畜の飼育」や「水産生物の養殖」などを含めた生物の育成まで学習の範囲を広げたことが大きな特徴といえる。生物育成技術では,食料の生産以外にも,加工品などの素材の生産,森林の育成,造園などの生活環境の創造,エネルギー源としての生物資源の活用といった目的に応じて植物や動物を人間の生活に役立てる技術に関する学習を念頭に置いている。しかし,現行の教科書において,森林や林業にかかわる学習の記載は極めて限定的である。教育現場においても,稚魚の養殖や酪農体験などの報告がみられるものの,森林・林業を題材とした授業実践例は顕著に少ない現状にある。そこで筆者らは,かつては「造林」として指導されていた森林・林業教育の学習内容を「育林」として提案し,その指導内容について検討を進めてきた。ここでは,生物育成技術の基礎概念とその枠組みを抑えたうえで,中学校において森林・林業教育を「育林」として指導する意義とその内容について考察する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682551296
  • NII論文ID
    130005167310
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_725
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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