アオモリトドマツの結実年齢

DOI
  • 田中 功二
    (地独)青森県産業技術センター林業研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Fruition age of Abies mariesii.

抄録

【緒言】アオモリトドマツは本州中北部の亜高山帯林を構成する主要な樹種である。しかし同じモミ属のモミやトドマツと異なり、造林用樹種として取り扱われてこなかったことから、種子に関する情報はごく限られてきた。本研究では、実生由来のアオモリトドマツが開花結実したことから、その球果と種子の特性を調査した。【材料と方法】対象のアオモリトドマツは、青森市酸ケ湯に在る東北大学植物園八甲田山分園内の立木から採取された種子を1991年に当研究所内(東津軽郡平内町)の圃場に播種し、同地で養成した32本である。特性調査として、立木の規格、球果の大きさ、種子の発芽率等を測定した。【結果】結実は、2008年(樹齢18年)と2011年(樹齢21年)に見られた。08年は3本(平均樹高154㎝)の立木から合計8個の球果が採取されたが、種子の発芽率は0%であった。種子を切断し確認した所、すべてシイナだった。11年は5本(平均樹高168㎝)の立木から合計18個の球果が採取され、2本の立木由来の種子で発芽を確認し、平均発芽率は1.4%であった。また育苗用土への播種でも発芽を確認した。以上のことから、アオモリトドマツは樹齢21年で結実が可能であることが分かった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682754944
  • NII論文ID
    130005048789
  • DOI
    10.11519/jfsc.124.0.633.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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