住宅の温熱環境と健康に関する先行研究レビュー

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タイトル別名
  • Research review on the influence of indoor thermal environment on the health

抄録

森林バイオマスを住宅暖房に利用して、住民の健康増進に資することを目的として、住宅の温熱環境と健康に関する先行研究のレビューを行った。<br> 北海道の冬の寒さをしのぐために1865年に函館でつくられたのがわが国の国産ストーブの始まりとされており、薪ストーブと健康の関わりは深い。そもそも戦前は内務省社会局、その後の厚生省が住宅行政を所管しており、健康増進は住宅の大事な一要素である。このほか、関東大震災からの復興を目的に設立され、公的住宅供給も行った財団法人同潤会の役員には医学出身者が迎えられていることも特筆される。1948年の建設省発足は、住宅行政が物に対する行政としての色彩を強め、福祉保健医療行政が住宅から遠のき、住宅と健康の研究にも影響する。<br> 1951年、結核にかわって脳血管疾患わが国死亡率首位となったことに関連して、薪ストーブや囲炉裏などの暖房方式の違いが血圧にもたらす影響など、住宅の温熱環境と健康に関連する研究が、条件の厳しい東北地方を中心に実施されてきている。<br> こうした戦後の先行研究を対象にレビューを行って、住民の健康増進、最終的には森林バイオマス利用拡大に寄与したい。<br>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680682885632
  • NII論文ID
    130005048348
  • DOI
    10.11519/jfsc.124.0.235.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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