カシノナガキクイムシ太平洋型と日本海型の化学生態学的な面からの比較

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タイトル別名
  • Chemical ecology comparison in the Platypus quercivorus Pacific Ocean type and the Sea of Japan type

抄録

ナラ枯れのベクターであるカシノナガキクイムシ(以下カシナガ)には日本海型と太平洋型が存在することが確認されており、解剖学的にも分子生物学的にも異なっていることが明らかにされている(Hamaguchi, K. & Goto, H. 2010 )。日本海型カシナガは集合フェロモン主成分としてケルキボロールが確認されているが、太平洋型カシナガからはケルキボロールの存在は確認されておらず、これに対する野外トラップ試験においても誘引活性が確認されていない。本研究では、和歌山県、鹿児島県、東京都等の太平洋型カシナガ個体の、体表炭化水素組成、ケルキボロールの有無、ケルキボロールに対する触角応答等を化学生態学的な面から日本海型と比較した。分析の結果いずれの太平洋型カシナガからもケルキボロールはほとんど確認できなかった。またケルキボロールに相当する成分量での他のGC-EAD活性成分も確認できていない。炭化水素組成においては太平洋型と日本海型で異なるパターンがあることも認められた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680683068800
  • NII論文ID
    130005048687
  • DOI
    10.11519/jfsc.124.0.541.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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