コナラとアカマツの材への放射性セシウムの固定量の推定

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書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of wood immobilisation of radioactive cesium

説明

里山生態系内での放射性セシウム(以下RCs)の樹木の吸収量や材への固定量を明らかにするため、川俣町山木屋地区の森林において樹体各部位と土壌のRCs量を調査した。森林内の調査地では対照区、A0層除去区、L層除去区を設け、土壌中のRCsの低下が樹木に与える影響について調査した。調査区に生育するコナラの林冠木を選択し、成長錐による材の採取を行いRCsの測定を行なった。採取した成長錐の試料の分析からRCs量の幹断面分布と肥大成長量を求め、WIP(wood immobilisation potential)の考え方を用いて、材へのRCsの不動化量の推定を行った。肥大成長量が大きい個体はRCsの現存量や不動化量の値が大きく、肥大成長量の小さい個体は値が小さい傾向が見られた。また、A0層除去区、L層除去区では同じ成長量(cm)でも材へのRCs不動化係数(Bq/cm3)は、対照区より低い値を示した。林分全体の材のRCs現存量は対照区が5.8kBq/m2、A0層除去処理区が4.3kBq/m2、L層除去処理区が4.2kBq/m2と推定された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680684503424
  • NII論文ID
    130005166902
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_804
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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